
1歳のお誕生日を迎え、よちよち歩きを始める姿はとても微笑ましいものですね。外歩きが楽しくなるこの時期、大切になるのが「靴選び」です。しかし、お店で測ろうとすると泣いてしまったり、じっとしていられなかったりして、正確なサイズがわからないと悩むパパやママも多いのではないでしょうか。
実は、1歳の靴のサイズや測り方は自宅でコツを掴めば、驚くほどスムーズに確認できます。成長が著しいこの時期だからこそ、自宅でこまめに計測する習慣をつけることが、お子さまの健康な足の発育を守る第一歩になります。
この記事では、1歳の靴のサイズを自宅で正確に測るための具体的な手順や、失敗しない靴選びのポイントを詳しく解説します。3歳までの大切な時期に知っておきたい足育の知識を深め、お子さまにぴったりの一足を見つけてあげましょう。
1歳児の足は、大人の足のミニチュアではありません。構造も成長スピードも全く異なるため、なんとなくのサイズ選びは禁物です。なぜ自宅での正確な計測が重要なのか、その理由を深く掘り下げていきましょう。
1歳の赤ちゃんの足は、その約70%が軟骨でできています。大人のように骨が完全に硬くなっていないため、非常に柔らかく、外部からの圧迫によって形が変わりやすいという特徴があります。この時期に足に合わない靴を履かせ続けると、将来的に足の形が変形してしまう恐れがあるのです。
また、1歳から2歳にかけての成長スピードには目を見張るものがあります。個人差はありますが、1年間で足のサイズが1.5cmから2cmほど大きくなることも珍しくありません。わずか数ヶ月でサイズアウトしてしまうため、常に「今の足の大きさ」を正確に把握しておく必要があります。
骨が形成途中のデリケートな時期だからこそ、親が責任を持ってサイズを管理してあげることが大切です。自宅で測り方をマスターしておけば、成長のサインを見逃さずに適切なタイミングで靴を買い替えることができます。
小さすぎる靴が良くないのはもちろんですが、実は「大きすぎる靴」も深刻なトラブルの原因になります。靴の中で足が動いてしまうと、指先が踏ん張れずに変な力が入ってしまい、正しい歩き方が身につきません。これが、扁平足や外反母趾などの原因になることもあるのです。
また、1歳児はまだ自分の足が「きつい」「痛い」といった感覚を正確に言葉で伝えることができません。靴が小さくなって足指が曲がった状態になっていても、そのまま元気に走り回ってしまうこともあります。大人が気づいたときには、足に赤みやタコができているというケースも少なくありません。
適切なサイズの靴は、お子さまの運動量を増やし、土踏まずの形成を助ける役割も果たします。健やかな発育をサポートするためには、ミリ単位での正確な計測が欠かせないのです。
靴屋さんにある専用の計測機は便利ですが、慣れない場所や知らない店員さんに囲まれると、赤ちゃんは緊張して足の指を丸めてしまったり、泣いて座り込んでしまったりすることが多々あります。これでは正確な数値を測ることは困難です。
その点、自宅であればお子さまもリラックスして過ごせます。お気に入りのおもちゃで遊びながら、あるいは好きな動画を見ている隙に、自然な立ち姿で計測することが可能です。パパやママがリラックスして接することで、お子さまも「足を測ること」を楽しい遊びのように感じてくれるでしょう。
また、足は夕方になると少しむくんで大きくなる傾向があります。自宅であれば、朝と夕方の違いを確認したり、日を改めて何度か測り直したりすることも容易です。納得がいくまで丁寧に確認できるのが、自宅計測の最大のメリットと言えます。
自宅で正確に計測を行うためには、事前の準備が重要です。特別な道具がなくても、家にあるものを活用して「簡易計測キット」を作ることができます。まずは以下のアイテムを揃えましょう。
最もオーソドックスな測り方で必要なのが、真っ白なA4サイズの紙、太すぎないボールペン、30cm程度の定規、そして「厚手の本」です。本は、かかとの位置を固定するためのガイドとして使用します。壁にかかとを直接つける方法もありますが、本を壁際に置くことでより安定感が増します。
ペンは、できるだけ細いものを選ぶと誤差が少なくなります。サインペンなどの太いものだと、ペンの厚み分だけサイズが大きく出てしまうことがあるため注意しましょう。また、メジャー(巻尺)もあると、足の幅や甲の周りを測る際に非常に重宝します。
これらを一つのセットにしておくと、次回の計測時にもスムーズに作業を始めることができます。1歳児の興味を引かないよう、計測の直前までは隠しておくと良いでしょう。
「自分で紙に線を引くのは難しそう」と感じる方におすすめなのが、多くの靴メーカーが公式サイトで提供している「足型計測シート」です。これをA4用紙に等倍でプリントアウトするだけで、目盛りのついた本格的な計測台が出来上がります。
シートには、かかとを合わせる位置やつま先の目安が分かりやすく記載されているため、測り間違いを防ぐことができます。また、左右の足を同時に乗せられるデザインのものも多く、両足のサイズ差を一目で確認できるのも嬉しいポイントです。
プリントアウトする際は、必ず「実際のサイズ(100%)」で印刷する設定になっているか確認してください。プリンターの「用紙に合わせて縮小」機能が働いていると、正しいサイズで印刷されず、計測結果が狂ってしまいます。
1歳の赤ちゃんに「じっとしていて」というのは無理な注文です。計測を成功させるための最大の「道具」は、お子さまの気を引くおもちゃやアイテムかもしれません。片手で持てるタイプのおもちゃよりも、目の前でパパやママが動かして見せるおもちゃの方が効果的です。
例えば、音の出るガラガラや、キラキラ光るもの、あるいは普段はあまり触らせてもらえないスマートフォンの画面など、数分間だけでも視線を一点に固定できるものが理想です。計測は「スピード勝負」ですので、お子さまが夢中になっている隙を逃さないようにしましょう。
もし可能であれば、パパが計測担当、ママがおもちゃで気を引く担当といった具合に、二人体制で挑むのがベストです。一人で行う場合は、お子さまを椅子に座らせるのではなく、必ず低いテーブルなどに掴まり立ちをさせた状態で計測するようにしましょう。
道具が揃ったら、いよいよ計測開始です。1歳の靴のサイズを自宅で正確に測るには、いくつかの決まった手順とコツがあります。ここでは最も重要な3つのステップを紹介します。
まずは足の縦の長さである「足長」を測ります。紙を床に敷き、その上にお子さまを立たせます。次に、壁やかかとの後ろに厚手の本を置き、かかとをぴったりと垂直に固定してください。この「かかとを浮かさない、ずらさない」ことが正確な計測の鍵となります。
かかとが固定できたら、一番長い指(親指または人差し指)の先端にペンで印をつけます。このとき、ペンを斜めに寝かせず、床に対して垂直に立てて印をつけるのがポイントです。その後、かかとのラインから指先の印までの距離を定規で測れば、それがお子さまの足長の実寸となります。
この作業を左右両方の足で行ってください。人間の足は左右でサイズが異なることが多いため、必ず両方を測り、大きい方の数値を基準にして靴を選ぶようにしましょう。
足長を測る際のチェックリスト
・かかとは壁や本にしっかりついているか?
・足の指が丸まっていないか?
・ペンを垂直に立てて印をつけているか?
・左右両方の足を測ったか?
足長と同じくらい重要なのが、足の厚みや幅を示す「足囲(ワイズ)」です。1歳の赤ちゃんは足がぷっくりとしていて甲が高い子が多いため、長さだけでは靴が合わないことがあります。足囲を測るには、柔らかいメジャーを使用します。
親指の付け根の一番出っ張っている部分と、小指の付け根の一番出っ張っている部分を通るように、メジャーを足の甲にぐるりと一周巻き付けます。このときの周囲の長さが足囲です。メジャーがない場合は、紐を巻き付けてからその長さを定規で測る方法でも代用可能です。
この数値を知っておくと、同じサイズ(cm)の靴でも「幅広モデル」を選ぶべきか、「スリムモデル」で良いのかを判断する基準になります。特に甲高のお子さまの場合、足囲を無視して選ぶと、履かせるときに苦労したり、足の甲に靴の跡が強く残ったりするため注意が必要です。
自宅で計測する際、最も多い失敗が「座った状態や寝た状態で測ってしまうこと」です。人間の足は、体重がかかると土踏まずが沈み込み、横幅が広がって長さも数ミリ伸びます。歩くときは常に体重がかかっている状態ですので、座ったまま測った数値は実際の歩行時のサイズとは異なります。
必ずお子さまを床に立たせ、両足に均等に体重がかかっていることを確認してから測りましょう。つかまり立ちでも構いませんが、片足に重心が偏らないように注意してください。真正面を向かせることで、足の指が自然に伸び、より正確な数値を出すことができます。
もし、どうしても立ってくれない場合は、機嫌の良いときを待つか、お風呂上がりのリラックスタイムなどを狙ってみるのも一つの手です。無理に測ろうとして「足を触られるのが嫌」という記憶を植え付けないよう、優しく声をかけながら進めていきましょう。
実寸がわかっても、その数値と同じサイズの靴を買えば良いというわけではありません。1歳の靴選びには「ゆとり」と「確認方法」に独自のルールがあります。
靴を選ぶ際に最も大切なのが「捨て寸(すてすん)」です。これは、歩くときに指先が動くためのスペースのことで、実寸よりも少し大きなサイズを選ぶ必要があります。1歳児の場合、実寸プラス0.5cmから1.0cm程度の余裕がある靴が理想的です。
例えば、自宅で測った実寸が12.2cmだった場合、選ぶべき靴のサイズは13.0cm前後になります。この余裕がないと、歩くたびに指先が靴の先端に当たり、成長を妨げるだけでなく、痛みで歩くのを嫌がる原因にもなります。
逆に、すぐに大きくなるからといって1.5cm以上も大きな靴を選ぶのは避けてください。大きすぎる靴は、中で足が泳いでしまい、つまずきや転倒のリスクを高めます。あくまで「今の足に最適な余裕」を意識することが、安全な歩行への近道です。
靴を実際に手に入れたら(あるいは店頭で試着できたら)、ぜひ試してほしいのが「インソール確認法」です。多くのベビーシューズは中敷きが外れるようになっています。この中敷きを取り出して、その上にお子さまの足を直接乗せてみてください。
中敷きにかかとを合わせ、つま先にどれくらいの余白があるかを確認します。この方法なら、靴の外側からは見えない指先の様子が一目瞭然です。指が中敷きからはみ出していないか、左右に窮屈そうな箇所はないかをチェックしましょう。
また、中敷きに乗せた状態で、お子さまに少し体重をかけてもらうと、より正確なフィット感がわかります。このとき、つま先に大人の人差し指の幅半分から一本分くらいの隙間があれば、適切なサイズだと言えます。
中敷きが外れないタイプの靴の場合は、靴を履かせた状態でかかとに大人の小指が一本入る程度の隙間があるか、あるいはつま先を上から軽く押してみて、指の感触が先端まで届いていないかを確認しましょう。
洋服と同じように、靴もメーカーやブランドによってサイズ設計が異なります。同じ「13.0cm」という表記であっても、あるメーカーは幅広に作られており、別のメーカーは細身に作られているといったことがよくあります。
例えば、スポーツブランドの靴は比較的しっかりとした作りで安定感がある一方、海外ブランドのものはデザイン重視で幅が狭いこともあります。初めて選ぶブランドの場合は、自宅での計測結果を過信せず、可能であれば返品交換が可能なショップで購入するか、一度は実店舗で試着してみることをおすすめします。
以下の表は、一般的な1歳前後のサイズ目安ですが、あくまで平均値として参考にしてください。
| 月齢の目安 | 足の実寸(目安) | 靴のサイズ選び(目安) |
|---|---|---|
| 12〜15ヶ月 | 11.5〜12.5cm | 12.0〜13.0cm |
| 15〜18ヶ月 | 12.0〜13.0cm | 12.5〜13.5cm |
| 18〜24ヶ月 | 13.0〜14.0cm | 13.5〜14.5cm |
このように、わずか数ヶ月でサイズが変わっていきます。ブランドごとの特徴を把握しながら、お子さまの足の「形」に合う一足を探してあげましょう。
1歳の靴は「一度買ったら安心」ではありません。驚異的なスピードで成長する足に合わせて、買い替えのタイミングを逃さないことが、足の健康を守るためには不可欠です。
1歳から3歳の間は、3ヶ月に一度は自宅でサイズを測り直す習慣をつけましょう。カレンダーやスマートフォンのリマインダーに「靴の計測日」を登録しておくのがおすすめです。3ヶ月という期間は、ちょうど足が約0.5cm成長する目安の時期にあたります。
「まだ履けているから大丈夫」と思っていても、いつの間にか捨て寸がゼロになり、指が曲がった状態で履いていることも少なくありません。計測を習慣化することで、サイズアウトする前に次の靴を準備できる余裕が生まれます。
また、計測データを母子手帳やメモ帳に記録しておくと、成長の記録としても貴重な思い出になります。「あんなに小さかったのに、もうこんなに大きくなったんだね」と、成長を実感できる素敵な機会にもなるでしょう。
数値上の計測以外にも、体からのサインに注目してください。靴を脱がせた後、足の指の付け根や爪の周りが赤くなっていないか、特定の場所にタコができ始めていないかを毎日チェックしましょう。これらは、靴が当たって圧迫されている明確なサインです。
また、歩き方の変化も重要な指標です。急に以前よりつまずきやすくなったり、片足を引きずるような動作をしたり、靴を履くのを嫌がったりする場合は、サイズが合わなくなっている可能性が高いです。1歳児なりに「不快感」を動きで表現していることがあります。
「昨日は大丈夫だったのに、今日はおかしい」ということも、急成長期には起こり得ます。見た目の汚れだけでなく、お子さまの足そのものと、その歩き方に日々関心を寄せてあげてください。
意外と知られていないのが、季節による成長スピードの違いです。一般的に、子どもの足は冬よりも夏の方が成長しやすいと言われています。これは代謝が活発になり、活動量が増えることが影響していると考えられています。
夏休みが終わる頃に「なんだかサンダルがきつそう」と感じるのは、単なる気のせいではありません。暑い時期は特に注意深くチェックを行い、季節の変わり目には必ず新しい計測を行うようにしましょう。
また、厚手の靴下を履く冬場と、薄手の靴下や素足に近い状態で過ごす夏場では、靴の中の環境も変わります。季節に合わせて靴の種類を変えるタイミングで、サイズの見直しもセットで行うのが、失敗しない買い替えのコツです。
買い替え時期のチェックポイントまとめ
・前回の計測から3ヶ月以上経過している
・靴を脱がせた後、足に赤い跡がついている
・歩くときにつま先を引きずるようになった
・中敷きに足を乗せると、つま先の余白が5mm以下である
1歳の靴のサイズを自宅で正確に測ることは、単に靴を買いやすくするだけでなく、お子さまのこれからの健やかな歩行と成長を支える大切な「親の役目」です。慣れてしまえば数分で終わる作業ですので、ぜひ楽しみながら取り組んでみてください。
最後にお伝えしたポイントを振り返ります。まず、計測は必ず「両足で立った状態」で行い、かかとを固定して実寸を測りましょう。道具は家にあるもので十分ですが、メーカーの計測シートを活用するとさらに正確です。そして靴を選ぶ際は、実寸に0.5cmから1.0cmの余裕(捨て寸)をプラスすることを忘れないでください。
1歳児の成長はあっという間です。3ヶ月に一度の計測を習慣にすることで、お子さまの小さな足が着実に大きくなっていく喜びを感じられるはずです。ぴったりな靴を履いて、自由自在に歩き回るお子さまの笑顔のために、今日から自宅での足サイズチェックを始めてみませんか。