「最近、うちの子の言葉遣いが急に悪くなった」「そんな言葉、どこで覚えたの?」と、3歳前後のお子さんを持つパパやママは、戸惑いやショックを感じることが多いのではないでしょうか。昨日まであんなに可愛らしくおしゃべりしていたのに、突然「バカ」「あっちいけ」といった乱暴な言葉を口にすると、親としての育て方を否定されたような悲しい気持ちになることもありますよね。
3歳という時期は、言葉の語彙数が飛躍的に増える「言葉の爆発期」にあたります。知的好奇心が旺盛で、耳にした言葉をスポンジのように吸収していくため、意味がわからなくても面白がって使ってしまうのは成長の証でもあります。この記事では、3歳の言葉遣いが悪くなる原因や、子供が言葉を吸収するルート、そして親がどのように向き合えばよいのかを、具体例を交えながらやさしく解説します。
3歳の言葉遣いが悪いと感じる主な原因と「どこで覚えた?」の疑問を紐解く
3歳のお子さんが乱暴な言葉を使い始めると、多くの親御さんは「どこで覚えたのだろう」と犯人探しのような気持ちになってしまうものです。しかし、言葉遣いが悪くなるのは、お子さんの性格や親の教育の問題だけではありません。
まずは、3歳児特有の言語発達のメカニズムを理解することで、少しだけ心の余裕を持てるようになります。なぜこの時期に悪い言葉が目立つようになるのか、その背景にある理由を詳しく見ていきましょう。
言葉の爆発期に起こる周囲への強い好奇心
3歳頃は、脳の発達に伴って語彙数が急激に増える時期です。この時期の子供たちは、周囲の大人が話していることや、テレビから流れてくる音に対して非常に敏感になっています。新しい音の響きに出会うと「自分も言ってみたい!」という強い好奇心が働きます。
彼らにとって、言葉はまだ「意味を伝える道具」であると同時に、「音を楽しむ遊び」のような側面もあります。そのため、大人が眉をひそめるような
「悪い言葉」であっても、単なる新しい音の一つとして捉え、無邪気に真似をしてしまうのです。
特に、普段聞き慣れない強い響きを持つ言葉は、子供の耳に残りやすいという特徴があります。意味の善悪を判断する力がまだ未熟なため、純粋な好奇心から「この音を出してみたい」という欲求が抑えられないのが、この時期の子供の特性といえるでしょう。
音の響きやリズムが面白い「汚い言葉」の罠
「バカ」「うんち」「死ね」といった言葉は、子供にとって発音しやすかったり、リズム感が面白かったりするものが少なくありません。破裂音が含まれていたり、短いフレーズで勢いよく言えたりするため、一種の流行語のように子供たちの間で広まることがあります。
子供は、その言葉が相手を傷つけるものだという認識よりも先に、「この言葉を言うと面白い響きがする」と感じてしまいます。何度も繰り返し口にするのは、その言葉を言うこと自体が楽しくなってしまっている状態、いわば「言葉遊び」に夢中になっているだけというケースも非常に多いのです。
この段階では、言葉の持つ社会的な意味やマナーについては理解していません。あくまで
身体的な感覚として「その音を発するのが気持ちいい」という感覚に近いのだと理解しておくと、親側の過度なストレスを軽減できるかもしれません。
親の反応を観察する「お試し行動」の一環
3歳児は、自分の行動が周囲にどのような影響を与えるかを試す「お試し行動」を盛んに行います。悪い言葉を使ったときに、ママやパパが「えっ!」と驚いたり、慌てて「そんなこと言わないの!」と反応したりすると、子供はそれを「面白い反応を引き出せた」と勘違いしてしまいます。
子供にとって、親の注目を集めることは最大の報酬です。例えそれが「怒られる」というネガティブな反応であっても、無関心でいられるよりは自分に注目してくれていると感じ、何度も繰り返してしまうのです。
このように、言葉そのものの意味よりも、
「その言葉を使ったことで起きた周囲の変化」を楽しんでいる場合があります。親の反応が大きければ大きいほど、その言葉は子供にとって「価値のある強力な魔法の言葉」になってしまうため、注意が必要です。
まだ善悪の区別がつかない発達段階であることを理解する
3歳という年齢は、社会のルールや道徳観をようやく学び始めたばかりの段階です。「これを言ったら相手がどう思うか」という他者の視点に立って考える能力(心の理論)は、まだ十分に発達していません。
そのため、大人が感じる「そんなひどいことを言うなんて」という道徳的なショックと、子供がその言葉を発する時の心理状態には、大きなギャップがあります。子供に悪気があるわけではなく、ただ単に「良い・悪いの基準」をまだ持ち合わせていないだけなのです。
この発達段階を無視して「性格が歪んでしまった」と思い悩む必要はありません。今はまだ、社会の中で使って良い言葉とそうでない言葉の
境界線を、日々の生活の中で少しずつ学んでいる真っ最中なのです。
子供が「悪い言葉」を吸収してしまう意外な場所やきっかけ
子供は一体どこでそんな言葉を覚えてくるのでしょうか。親としては家庭で気をつけているつもりでも、子供の行動範囲が広がるにつれて、外部からの刺激を避けることは難しくなります。
ここでは、子供が乱暴な言葉や汚い言葉を拾ってきてしまう主な情報源について整理します。意外な盲点があるかもしれませんので、普段の生活環境を振り返ってみましょう。
最も影響を受けやすい「家庭内」のふとした会話
最も身近な手本となるのは、やはり家族の会話です。親自身が誰かに対して怒っているときや、夫婦喧嘩をしているとき、あるいはテレビを見ながら独り言でつぶやいた批判的な言葉を、子供は聞き逃しません。
また、上の兄弟がいる場合は、お兄ちゃんやお姉ちゃんが使っている言葉を格好いいと感じて、そのまま真似をすることもよくあります。家庭内はリラックスしている場だからこそ、大人のガードが緩くなりやすく、つい「うざい」「まじで」「最悪」といった言葉が漏れてしまいがちです。
子供は
「大人が使っている言葉=使っても良い言葉」と認識します。特に、感情が高ぶっているときに発せられる言葉は印象に残りやすく、子供の記憶に強く刻まれてしまう傾向があります。
【家庭内でのチェックポイント】
・車の運転中に、周囲の車に対してイライラした言葉を使っていませんか?
・スマホを操作しながら「あーもう、むかつく」などとつぶやいていませんか?
・夫婦間で相手を尊重しないような呼び方や話し方をしていませんか?
集団生活が始まる保育園や幼稚園での友達とのやり取り
3歳になると、保育園や幼稚園などの集団生活で、同年代や年上の子供たちと接する機会が増えます。自分とは違う環境で育った友達が使う言葉は、子供にとって非常に刺激的で魅力的に映ります。
特に、少し乱暴な性格の子や、テレビの影響を強く受けている子が発する言葉は、グループの中で一種のブームになることがあります。戦いごっこなどを通じて「死ね」「やっつけろ」といった過激な言葉を覚えて帰ってくるのは、集団生活における「あるある」と言っても過言ではありません。
これは、友達とコミュニケーションを取りたい、仲間に入りたいという社会性の現れでもあります。園での出来事を否定するのではなく、
「外の世界にはいろいろな言葉がある」ということを知る機会だと捉えましょう。
テレビ番組や動画配信サイトのキャラクターの影響
現代の子供たちにとって、YouTubeやアニメなどの動画コンテンツは非常に身近な存在です。子供向けのアニメであっても、敵役が使う乱暴な言葉や、ギャグアニメでの下品な言い回しなどは、子供が真っ先に真似したくなる対象です。
また、最近ではYouTubeの「ゲーム実況」などを視聴する家庭も増えていますが、実況者が興奮して発する過激な言葉をそのまま覚えてしまうケースが急増しています。映像の刺激とともに耳に入る言葉は、非常に強力なインパクトを与えます。
動画の内容をすべて制限するのは難しいですが、どのような言葉を使っているキャラクターに憧れているのかを把握しておくことは大切です。無意識のうちに
「攻撃的な言葉=強くて格好いい」という図式が子供の中で出来上がっていないか、注意深く見守る必要があります。
公園や外出先で見かける年上の子供たちの真似
公園や地域のお祭りなど、不特定多数の子供が集まる場所も、言葉の習得先となります。3歳児にとって、自分より少し年上の小学生くらいのお兄ちゃん、お姉ちゃんは憧れの存在です。
彼らが元気に走り回りながら使っている言葉は、たとえそれが乱暴なものであっても、3歳児には「大人っぽくて格好いい響き」に聞こえます。小学生たちがふざけ合って使っている言葉を、意味も分からず誇らしげに真似して、ママのところに報告に来ることもあります。
外出先での刺激はコントロールが難しいものですが、
「あの言葉はここでは使わない方がいいよ」と教えるための生きた教材と考えることもできます。社会には多様な人がいて、多様な言葉が飛び交っていることを実感し始める時期なのです。
なぜ3歳児は汚い言葉を使いたがるのか?子供なりの心理的背景
「なぜ、あえてそんな嫌な言葉ばかり選ぶの?」と、パパやママは悲しくなるかもしれません。しかし、子供が汚い言葉を使う裏側には、彼らなりの心理的な理由が隠されています。
単なる悪ふざけではなく、成長の過程で直面している葛藤や欲求が、言葉という形になって現れているのです。子供の心の声を想像してみることで、イライラした気持ちが少し和らぐかもしれません。
言葉を「道具」として使いこなしたい欲求
3歳児は、自分の発した言葉で世界が動くことに快感を覚え始めます。「これ取って」と言えば物が出てきたり、「抱っこ」と言えば抱き上げてもらえたり。言葉が魔法のような力を持っていることに気づき、そのパワーを試したくて仕方がありません。
特に「悪い言葉」は、言った瞬間に場の空気が凍りついたり、大人が血相を変えて反応したりと、強いインパクト(影響力)を持っています。子供にとって、これは自分が世界をコントロールしているような感覚を与えます。
つまり、
「自分の言葉で周りを驚かせたい、動かしたい」という全能感を確認しているプロセスとも言えます。言葉を道具として使いこなし、自分の存在感を示したいという意欲の裏返しなのです。
自分の感情をうまく言葉にできないもどかしさの表れ
語彙が増えてきたとはいえ、3歳児はまだ自分の複雑な感情を正確に言葉で表現することができません。「悔しい」「悲しい」「もっと構ってほしい」「思い通りにいかなくてイライラする」といった気持ちを、適切な言葉で伝えるのは至難の業です。
そんな時、手っ取り早く自分の強い感情をぶつけられるのが「バカ!」「嫌い!」といった強い言葉です。これらの言葉は、中身の詰まっていない「感情の爆弾」のような役割を果たします。
子供が乱暴な言葉を吐いたときは、その言葉そのものを見るのではなく、
その奥にある「本当は何を伝えたかったのか」という感情に目を向けてあげることが大切です。語彙力の未熟さが、乱暴な表現として表出しているのです。
周りの大人の気を引きたい「注目されたい」気持ち
下の子が生まれたばかりだったり、パパやママが忙しくてなかなか遊んであげられなかったりするとき、子供は寂しさを感じます。普通に「遊ぼう」と言っても反応が薄い場合、悪い言葉を使って親を驚かせることで、強制的に自分に注目を向けさせようとします。
怒られてでも自分を見てほしい、という心理は「負の注目」と呼ばれます。たとえ叱られる内容であっても、親が自分のために時間を割き、自分に向き合ってくれている状態を作り出そうとしているのです。
もし、特定のタイミングで悪い言葉が増えるようであれば、それは
子供からの「もっと僕(私)を見て!」というサインかもしれません。言葉遣いを直す前に、心の充電が必要なサインではないかと考えてみましょう。
「強い言葉」を使うことで自分を大きく見せたい心理
3歳は「自分でやりたい」という自立心が強くなる一方で、実際にはまだ何もできない自分自身の無力さも感じている時期です。そんな不安定な心の中で、戦隊ヒーローなどが使うような強い口調や、乱暴な言葉は、自分を強く、大きく見せてくれる鎧のような役割を果たします。
乱暴な言葉を使うことで、自分は怖いものなしの強い存在なんだと、自分自身に言い聞かせている側面もあります。一種の自己防衛本能や、強さへの憧れが、不適切な形となって現れているのです。
特に少し気が弱いタイプのお子さんが、急に強気な言葉を使い始めたときは、
背伸びをして自分を守ろうとしている可能性があります。その背景にある不安感を受け止めてあげることが、解決の近道になることもあります。
汚い言葉を言われたとき、親がやってしまいがちなNG対応と正しい接し方
子供から突然ひどい言葉を投げかけられると、カッとなってしまったり、深く傷ついたりするのは自然な反応です。しかし、そこでの対応次第で、その言葉が定着してしまうか、自然と消えていくかが決まります。
ここでは、ついやってしまいがちなNG対応を確認しつつ、今日から実践できる「子供の心に響く接し方」について具体的に見ていきましょう。
過剰に驚いたり笑ったりして反応を与えすぎない
子供が予想もしない汚い言葉を発したとき、「まあ!そんなことどこで覚えたの!」と大げさに驚いたり、逆に言い方がおしくてつい「ふふっ」と笑ってしまったりすることはありませんか?実は、これが最も避けるべき対応です。
先ほども触れた通り、子供は「大人の反応」を報酬として受け取ります。驚くという反応は、子供にとって「この言葉には強い力があるぞ」と確信させる材料になります。また、笑ってしまうことは「その言葉を使ってもいい、面白いことなんだ」という誤ったメッセージを送ることになります。
悪い言葉を言われたときは、
意識的に「無表情・低反応」を貫くのがコツです。「その言葉を使っても、パパやママは何も面白い反応をしてくれない」と学習させることで、言葉の魅力を奪っていく作戦です。
感情的に怒鳴るのではなく「悲しい」という気持ちを伝える
「そんなこと言うんじゃありません!」「誰にそんな口をきいているの!」と感情的に怒鳴りつけてしまうと、子供は恐怖心から一時的に言葉を飲み込みますが、なぜその言葉がいけないのかは理解できません。
それどころか、親が怒鳴っている姿を見て「怒るときはあんな風に強い言葉(大声)を使っていいんだ」と、新たな乱暴なモデルを学習させてしまうことにもなりかねません。大切なのは「怒り」ではなく「アイ・メッセージ(私は〜と思う)」で伝えることです。
「そんな言葉を言われると、ママはとっても悲しい気持ちになるな」「パパはそんな風に言われると、心が痛いよ」と、
親自身の感情を静かに、かつ誠実に伝えるようにしましょう。3歳児でも、大好きな親を悲しませたいとは思っていません。その実感が、自制心を育む第一歩となります。
【ポイント】
叱るときは、子供の目線まで腰を落とし、短い言葉で伝えましょう。「その言葉は嫌いだよ」「悲しくなるから言わないで」とシンプルに伝えるのが、3歳児には最も効果的です。
言いたい気持ちを汲み取り「別の言い方」を教えてあげる
子供が「バカ!」「あっちいけ!」と言うとき、その裏には必ず何らかの理由があります。「もっと遊びたい」「おもちゃを貸してほしかった」「自分でやりたかった」といった、本当の願いです。
悪い言葉を否定するだけで終わらせず、「そっか、まだ遊びたかったんだね。そういう時は『もっと遊びたい』って言おうね」と、正しい代替案(代わりの言葉)を提示してあげましょう。
子供は
「自分の気持ちを伝えるための、より良い道具」を知らないだけなのです。適切な表現を根気強く教え続け、それを実際に使えた時に「ちゃんと言葉で教えてくれてありがとう。すごくわかりやすいよ!」と最大限に褒めることで、良い言葉遣いが定着していきます。
【言い換えの例】
| 子供が言った言葉 |
教えたい代わりの言葉 |
| 「バカ!」(思い通りにならない時) |
「悲しいよ」「嫌だよ」「手伝って」 |
| 「あっちいけ!」(集中している時) |
「今は一人でやりたいの」「後でね」 |
| 「むかつく!」(イライラした時) |
「プンプンしちゃう」「困ったな」 |
無視して良い場合としっかり注意すべき場合の境界線
すべての悪い言葉に対して、いちいち正面から向き合っていては親の身が持ちません。言葉の内容や状況によって、対応の強弱を分けるのも賢い方法です。
例えば、独り言で「うんち」と連呼しているような場合は、深刻に捉えずスルー(無視)して構いません。反応がなければ子供も飽きて、そのうち言わなくなります。これを「戦略的無視」と呼びます。
一方で、
「相手を意図的に傷つけようとしている場合」や「公共の場で他人に迷惑をかける場合」は、毅然とした態度ですぐに制止する必要があります。この時も、冷静に「それは人を傷つける言葉だから、絶対に使わないよ」とルールとして伝えましょう。
子供がきれいな言葉遣いを身につけるために家庭で意識したい習慣
悪い言葉を「やめさせる」ことばかりに注力するのではなく、きれいな言葉が自然と出てくるような環境を整えることも重要です。3歳の子供は、環境の影響を非常に強く受けます。
家庭は子供にとって、世界で一番小さな社会であり、初めての学び舎です。毎日のちょっとした習慣を整えることで、お子さんの語彙を豊かなものへと導いていきましょう。
まずは親自身が美しい言葉の見本を見せること
子供は「親の言う通りにはしないが、親のやる通りにする」と言われることがあります。言葉遣いに関しても、どれだけ口で注意するよりも、親が丁寧な言葉を使っている姿を見せる方が、何倍も効果的です。
家族間で「ありがとう」「助かったよ」「ごめんね」といった言葉が日常的に飛び交っている家庭では、子供も自然とその言葉を吸収します。逆に、親がスマホを片手になげやりな返事をしていたり、乱暴な口調で配偶者に接していれば、子供はそれを「正しいコミュニケーション」だと学習してしまいます。
「子供に見せたい自分」でいることは、簡単ではありませんが、最も強力な教育です。親自身の言葉遣いを一度客観的に振り返り、心地よい響きの言葉を意識的に増やしてみませんか。
絵本の読み聞かせを通じて語彙力を豊かに育む
絵本は、美しい日本語や豊かな表現の宝庫です。日常生活ではなかなか出てこないような情緒的な表現や、相手を思いやる温かい言葉に触れることができます。
読み聞かせを通じて、子供は「こんな素敵な言い方があるんだ」「この言葉を使うと心が温かくなるな」ということを、物語の疑似体験を通じて学んでいきます。また、語彙数そのものが増えることで、イライラしたときも「乱暴な言葉」以外の選択肢を選べるようになります。
毎日5分でも良いので、
親子の穏やかな時間の中で美しい言葉に触れる習慣を持ちましょう。その心地よい記憶が、お子さんの言葉の基礎を形作っていくはずです。
ポジティブな感情表現を日常生活でたくさん共有する
「美味しいね」「空がきれいだね」「一緒に遊べて嬉しいな」といった、ポジティブな感情を言葉にする練習を、親がリードして行いましょう。感情と言葉が一致する体験を積み重ねることが大切です。
子供が何かを達成したときだけでなく、何気ない日常の瞬間に「〇〇ちゃんが笑ってくれると、ママも幸せだよ」といった肯定的な言葉をたくさん投げかけてあげてください。自分を認めてくれる温かい言葉に包まれて育つ子供は、自然と他人に対しても優しい言葉を選べるようになります。
ポジティブな言葉のシャワーを浴びせることで、子供の中の「言葉の貯金箱」を良い言葉で満たしていきましょう。貯金が溜まれば、悪い言葉が入り込む隙間も少なくなっていきます。
良い言葉遣いができたときにたっぷり褒めてあげる
悪い言葉を使ったときに注目するのではなく、丁寧な言葉を使えたときや、自分の気持ちを上手に伝えられたときにこそ、全力で注目してあげましょう。
「今の『貸して』って言い方、とっても素敵だったね!」「ありがとうって言えて、ママ嬉しいな」と、具体的に何が良かったのかを伝えて褒めます。3歳児にとって、大好きな親に褒められることは最高の喜びであり、その行動を繰り返す強力な動機になります。
悪いところを「減らす」努力よりも、
良いところを「増やす」アプローチの方が、親も子もストレスなく進めることができます。できた瞬間に逃さず声をかける、その積み重ねが大切です。
3歳の言葉遣いが悪い時期を乗り越えて健やかな成長を見守るまとめ
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3歳児の言葉遣いが悪くなるのは、成長の過程で誰もが通る道の一つです。「どこで覚えたの?」と不安になる必要はありません。子供は社会という広い海から、いろいろな言葉という「貝殻」を拾ってきているだけなのです。それが汚れていても、磨けば光る言葉の持ち主になれるよう、親が道しるべとなってあげましょう。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。
【本記事の要点まとめ】
・3歳の言葉遣いが悪いのは、知的好奇心や音のリズムを楽しんでいる「発達の一段階」であることが多い
・悪い言葉をどこで覚えたか気にしすぎず、家庭内やメディア、集団生活などの環境を緩やかに整える
・乱暴な言葉の裏には「注目されたい」「感情を伝えたい」という子供なりの心理が隠れている
・悪い言葉には「過剰反応せず、冷静に」対応し、親の悲しい気持ちや代わりの言葉を伝えるのが正解
・親自身が美しい言葉の見本となり、絵本やポジティブな声かけで「言葉の貯金」を増やす
今は乱暴な言葉に悩まされていても、一貫した態度で向き合い続ければ、必ず落ち着く時期がやってきます。言葉の表面的な悪さに囚われすぎず、その奥にあるお子さんの成長や、揺れ動く心に寄り添ってあげてくださいね。親子の温かなコミュニケーションこそが、お子さんの言葉を美しく育てる何よりの特効薬です。