1歳のお子さんを連れての新幹線での帰省は、楽しみな反面、長時間の移動に不安を感じるパパやママも多いのではないでしょうか。「移動中に泣き出したらどうしよう」「授乳やオムツ替えの場所は確保できるかな」といった悩みは、乳幼児連れの旅行には付き物です。
そんな時の強い味方になってくれるのが、新幹線に設置されている「多目的室」です。しかし、初めて利用する場合は、どこにあってどのように使えばいいのか戸惑ってしまうこともあります。この記事では、1歳の帰省で新幹線の多目的室を利用する際のポイントを詳しくご紹介します。
多目的室の基本的なルールから、車内での過ごし方のコツまで、パパやママが安心して移動できる情報をお届けします。事前の準備をしっかり整えて、お子さんとの楽しい帰省の時間を過ごしましょう。
新幹線の多目的室は、すべてのお客さまが安心して利用できるように設置された個室空間です。1歳児を連れての移動では、急な体調不良や授乳など、周囲の目が気になる場面が多々あります。まずは多目的室がどのような場所なのか、その基本を確認しておきましょう。
新幹線の多目的室は、主に身体の不自由な方や、歩行が困難な方が優先的に利用するための個室です。しかし、それ以外の場合でも、体調が悪くなった方や授乳が必要な方が利用できるようになっています。
1歳前後のお子さんの場合、まだ卒乳していなかったり、離乳食の進み具合によっては落ち着いた環境での食事が必要だったりすることもあります。また、慣れない環境で興奮して泣き止まない時など、一時的に静かな場所へ移動したい場合にも活用できます。
基本的には簡易的なベッドとしても使える椅子や、介助者が座るスペースが確保されています。広いスペースがあるため、ベビーカーを入れたまま利用することも可能です。ただし、あくまで「多目的」な共有スペースであることを忘れないようにしましょう。
多目的室の利用料は原則として無料です。特急料金や乗車券以外に、追加の費用が発生することはありません。ただし、個室として長時間占有することを目的とした場所ではないため、注意が必要です。
予約に関しては、基本的に一般の乗客が事前に予約することはできません。車いすをご利用の方などは事前に予約が可能ですが、授乳やオムツ替え目的の場合は、当日車内での申し出が必要になります。
多目的室は予約制ではないため、空いていれば借りられるというスタンスでいましょう。混雑時や、すでに他の方が利用されている場合は待つ必要があることも念頭に置いておくと安心です。
多目的室の利用において最も大切なルールは、身体の不自由な方が最優先であるという点です。車いすを利用されている方や、身体的な理由で横になる必要がある方がいらっしゃる場合、授乳などの目的では利用できないことがあります。
また、利用中に優先度の高い方が現れた場合には、場所を譲る必要があります。これは新幹線のルールとして定められていることですので、快く協力するようにしましょう。1歳の帰省で利用する際も、この優先順位を常に意識しておくことがマナーです。
もし多目的室が空いていない場合でも、車内のデッキやトイレにあるオムツ替え台など、代わりの手段をいくつか想定しておくと、焦らずに対応できます。車掌さんに相談すれば、状況に応じて最善の提案をしてくれることもあります。
多目的室は、すべての車両に設置されているわけではありません。列車によって設置されている号車が決まっているため、あらかじめ場所を把握しておくことがスムーズな利用につながります。ここでは主要な路線の設置場所をまとめました。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」などで運用されているN700系やN700Sの場合、多目的室は11号車に設置されています。11号車は車いす対応の座席や、広いトイレが完備されている車両でもあります。
11号車のデッキ部分に多目的室のドアがあり、近くには多機能トイレも併設されています。11号車付近に座席を確保しておけば、お子さんの様子に合わせてすぐに移動できるため、非常に便利です。
N700Sという最新車両では、多目的室の設備も新しくなっています。車内の案内図を確認し、11号車を目指して移動しましょう。山陽・九州新幹線の「みずほ」「さくら」なども、編成によって場所が異なりますが、概ね中ほどの車両に設置されています。
東日本エリアを走る新幹線の場合、列車の種類によって設置号車が異なります。例えば、「はやぶさ」「はやて」などのE5系・H5系では5号車に設置されています。一方、「かがやき」「はくたか」などのE7系・W7系では7号車にあります。
また、上越新幹線のE8系など、新しい形式の車両では設置場所が変更になっている場合もあります。東日本の新幹線は編成が多様なため、乗車前に駅の電光掲示板や、ホームにある乗車位置案内の図を確認することをおすすめします。
もし場所がわからなくなってしまったら、ホームにいる駅員さんに「多目的室は何号車にありますか?」と尋ねれば、すぐに教えてもらえます。1歳の子供を連れて広い駅を歩き回るのは大変ですので、早めに確認しておきましょう。
多目的室の場所を確認する最も確実な方法は、車内にある案内図(ステッカー)を見ることです。各車両の連結部分や、座席の背面テーブルなどに貼られている車内マップには、多目的室のアイコンが記載されています。
また、新幹線のホームにある乗車位置案内にも、車いすマークと共に多目的室のマークが表示されていることが多いです。11号車や7号車といった特定の数字を覚えていなくても、このマークを目印にすれば簡単に見つけられます。
スマートフォンをお持ちであれば、JR各社の公式サイト内にある「車両案内」のページをブックマークしておくと便利です。自分が乗る予定の列車名から、多目的室やトイレの位置を事前にシミュレーションしておくことができます。
多目的室を見つけたら、次はどのようにして利用するのか、その手順を確認しましょう。多目的室は普段は施錠されているため、勝手に入ることはできません。適切な手続きを踏んで利用することがルールとなっています。
多目的室を利用したいときは、まず車掌さんに申し出る必要があります。ドアの横に呼び出しボタンが設置されている車両もありますが、基本的には車内を巡回している車掌さんに声をかけるか、乗務員室へ向かうことになります。
車掌さんは定期的に車内を歩いていますので、見かけたら「授乳のために多目的室をお借りしたいのですが」と丁寧に伝えましょう。1歳の子供が泣いていて移動が難しい場合は、座席に座ったまま、近くを通るスタッフさんに声をかけても大丈夫です。
最近の車両では、デッキにある通話装置で乗務員と連絡が取れる場合もあります。ただし、緊急時以外は直接車掌さんを見つけて声をかけるのがスムーズです。車掌さんは鍵を持っていて、利用の可否を確認した上で開錠してくれます。
車掌さんに許可をもらうと、多目的室の鍵を開けてもらえます。中に入ったら、中から自分で鍵をかけることができます。授乳や着替えなど、プライバシーを守りたい場面でも安心して利用できるのが大きなメリットです。
1歳のお子さんの場合、オムツ替えも動き回って大変なことがありますが、多目的室内のシートを広げればゆったりと作業ができます。授乳の際も、周囲の騒音や視線を気にせず、お子さんもリラックスして飲むことができるでしょう。
利用が終わったら、勝手に出ていくのではなく、必ず車掌さんに終了したことを伝えましょう。再度施錠が必要な場合や、次に待っている方がいる場合があるためです。車掌さんが近くにいない場合は、そのまま退出して良いと指示されることもあります。
多目的室はあくまで公共のスペースであるため、利用時間は最小限に留めるのがマナーです。目安としては、授乳やオムツ替えであれば15分から20分程度で済ませるように心がけましょう。
1歳の子供がぐずってしまい、落ち着かせるために利用する場合も、お子さんの気分が切り替わったら早めに自席に戻るようにします。他にお困りの方が待っている可能性を常に考えることが大切です。
また、多目的室の中は空調が効きにくい場合や、逆に効きすぎてしまうこともあります。お子さんの様子を見ながら、長居はせずに効率よく用事を済ませるようにしましょう。譲り合いの精神を持つことで、みんなが気持ちよく新幹線を利用できます。
1歳の帰省をより快適にするためには、多目的室の利用だけでなく、どの座席を予約するかも重要なポイントになります。多目的室の場所を考慮した座席選びをすることで、移動の負担をぐっと減らすことができます。
東海道新幹線などの場合、多目的室がある11号車、または隣接する12号車の座席を予約するのがおすすめです。移動距離が短ければ、お子さんが泣き出した時にもすぐに対応でき、パパやママの精神的な余裕につながります。
特に11号車は、通路が広めに設計されている箇所があったり、多機能トイレが近かったりと、子連れに優しい設備が集中しています。指定席を予約する際は、シートマップを確認して、できるだけ多目的室に近い席を選んでみてください。
ただし、11号車は車いす用のスペースがあるため、一般の座席数が他の車両より少ない場合があります。帰省シーズンなどは予約が埋まりやすいため、早めの確保が肝心です。ネット予約サービスを活用して、位置を確認しながら予約しましょう。
1歳児との移動にはベビーカーが欠かせませんが、新幹線の車内では置き場所に困ることがあります。そこでおすすめなのが、各車両の最後列の座席です。座席の後ろにはスペースがあり、ベビーカーを畳んで置くことができます。
現在は「特大荷物スペース付座席」として事前予約が必要な路線が増えています。ベビーカーを置きたい場合は、この予約を忘れずに行いましょう。これがあれば、足元にベビーカーを置いて窮屈な思いをすることもありません。
最後列の席なら、後ろに人がいないため、シートを気兼ねなく倒せるというメリットもあります。また、デッキへの出入りもスムーズなので、お子さんがぐずった時にサッと席を立つことができます。1歳児連れの旅では、この「逃げ道の確保」が安心感を生みます。
多目的室が空いていない時のために、オムツ替え台が設置されているトイレの近くに座るのも賢い選択です。新幹線のトイレは、偶数号車や奇数号車ごとに、オムツ替えができるベビーベッド付きの個室が設置されています。
例えば、11号車付近以外でも、自分が座る車両のすぐ近くにベビーベッド付きトイレがあるかを確認しておきましょう。1歳の子は排泄のタイミングが予測しにくいこともあるため、トイレへのアクセスが良いと安心です。
最近の新しい車両では、多くのトイレにベビーチェアやオムツ替え台が備わっています。車内を歩き回るのが大変な1歳児連れにとって、トイレの近さは移動のストレスを軽減する大きな要因となります。予約時にトイレの位置も併せてチェックしましょう。
多目的室などの設備を活用することに加え、事前準備としての持ち物工夫も大切です。1歳という好奇心旺盛で、かつじっとしているのが苦手な時期ならではの対策をしておきましょう。新幹線の車内で過ごす時間を楽しく変えるコツをご紹介します。
車内でのおもちゃ選びは、飽きさせないための重要な戦略です。まずは、普段から遊んでいる「これがあれば安心」というお気に入りのおもちゃを必ず持参しましょう。見慣れたアイテムは、慣れない車内でお子さんの心を落ち着かせてくれます。
それに加えて、「初めて見る新しいおもちゃ」を1つ用意しておくのがコツです。1歳の子にとって、新しい刺激は集中力を引き出すきっかけになります。シールブックや、音が鳴らないタイプの知育玩具などが、新幹線の車内では適しています。
おもちゃは一度に全部出すのではなく、飽きてきたタイミングで一つずつ出すようにしましょう。小出しにすることで、新鮮な気持ちを長く維持させることができます。また、床に落としてしまうことが多いため、ストラップで繋いでおくと紛失防止になります。
どうしても泣き止まない時や、パパ・ママが食事をしたい時などは、スマートフォンやタブレットの動画・アプリに頼るのも一つの手です。子供向けの知育アプリや、お気に入りのアニメを事前にダウンロードしておきましょう。
ただし、公共の場ですので、音量はオフにするか、子供用のイヤホンを使用するのがマナーです。1歳児にイヤホンをさせるのが難しい場合は、字幕が出る動画や、音なしでも楽しめる色彩豊かな映像を選ぶと良いでしょう。
画面を見せすぎることへの抵抗があるかもしれませんが、「移動中だけは特別」と割り切ることも、親のストレス軽減には必要です。上手に活用して、親子ともにリラックスした時間を過ごせるようにしましょう。
1歳の子にとって、おやつタイムは最高のエンターテインメントです。新幹線での移動中は、食べやすくて汚れにくいお菓子を準備しておきましょう。小さめのたまごボーロや、手づかみで食べられる野菜スティックなどがおすすめです。
お菓子も、おもちゃと同様に少しずつ時間をかけて提供するのがポイントです。一気に食べさせてしまうと、その後の時間が持ちません。一粒ずつ渡したり、特別なケースに入れて自分で取り出させたりと、食べる過程も楽しませる工夫をしてみてください。
飲み物は、こぼしにくいストローマグやスパウトに入れて持ち歩きましょう。新幹線は乾燥しやすいため、こまめな水分補給が欠かせません。お子さんが好きな飲み物を用意して、機嫌を損ねないように配慮してあげてください。

1歳のお子さんを連れた新幹線での帰省は、多目的室の存在を知っているだけで安心感が大きく変わります。多目的室は、身体の不自由な方が優先というルールを前提に、授乳や体調不良の際に借りることができる心強い個室スペースです。
主な使い方は、車掌さんに声をかけて開錠してもらうというシンプルなものですが、場所が11号車など特定の車両に限られているため、事前の座席選びが重要になります。11号車付近や、ベビーカーを置ける最後列の席を確保して、移動の動線を短くしておきましょう。
また、多目的室に頼りすぎず、お気に入りのおもちゃや新しいおもちゃ、小分けにしたおやつなどの準備を整えることも、快適な旅のポイントです。万が一の時は多目的室があるという安心感を持ちつつ、万全の準備でお子さんとの移動を楽しんでください。この記事を参考に、家族みんなが笑顔で帰省の時間を過ごせることを願っています。